SIMフリー端末で使うau回線 ~LTE onlyで乗る通信快速~

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読む前に

この記事はSIMフリー端末にKDDI網を使った時の端末の挙動や、データ通信のみをしたい場合の対処法などが書かれています。音声通話もしたい場合以下の記事をご覧ください

結論

SIMフリー端末でau回線が使いたければ黙ってLTE onlyにしておけ。
mineoやIIJmioのシングルタイプ(データ契約)でau端末を使う場合もLTE onlyにしておけ。

LTE onlyにするには

  1. Androidのダイヤラーから”*#*#4636#*#*”→LTEを選択
  2. (それでもだめなら)APN設定時にベアラーでLTEに設定

また、VoLTEやCA(キャリアアグリゲーション)を無効にすることで使えるようになる場合があります。

色々あるぞ! 携帯電話の動作モード

LTEに対応したスマートフォン・タブレット・データ端末にはさまざまな動作モードがあります。
大まかに分けるとデータ中心(Data Centric)・通話中心(Voice Centric)の2つです。
通話中心はさらに4つに分けられ、

  • 3Gでの通話 (CS Voice only)
  • VoLTEでの通話 (IMS PS voice only)
  • 3Gでの通話(VoLTEも許可) (CS voice preferred, IMS voice secondary)
  • VoLTEでの通話(3Gでの通話も許可) (IMS voice preferred, CS voice secondary)

となります。

電話の本分って何?←通話です

さて本題に入りましょう。auのSIMをSIMフリー端末に挿した場合に圏外になる理由をご存知でしょうか?
それは先ほども触れた、動作モードが音声中心になっているためです。

携帯電話は電源を入れると、基地局から先に繋がっているサーバに “位置登録” という作業を行います。
この際に一般的なスマートフォンは “音声中心 – 3Gでの通話” を動作モードとして採用しているため、通話用の位置登録と、パケットデータ通信用の位置登録とを行います。ですがauではCDMA2000という方式で3G通信サービスを提供しているため、市場に出回っている多くのSIMフリー端末とは互換性がありません。
このため位置登録を受けるサーバは通話用の位置登録に対し、 “3G通話サービスは使えません” というエラーの EMM Cause #18 CS domain not available をスマートフォンに返すのです。

この、 “3G通話サービスは使えません” と返されたスマートフォンはどうするのでしょうか?
答えは簡単です。本分が通話であるスマートフォンは、 “LTEデータ通信と3G通話との組み合わせだと携帯電話サービスの利用が不可能なんだ” と錯誤し、3Gだけの動作に移行してしまうのです! それが一切の圏外への道だということにも気付かずに….

セルスタンバイ問題(ボソッ

いい質問ですねぇ! たしかにドコモ回線を利用したMVNOの中には “通話の一機能である” SMSが使えず、端末が発狂して “セルスタンバイ” でのバッテリ利用が怒涛の勢いで増えていく機種が存在しています。
ですがドコモの場合はauと違い、こういったパケットデータ通信専用の契約に対しては “そんな契約知らないよ” というエラーの EMM Cause #2 IMSI unknown in HSS を返すため、動作モードが通話中心に設定されたスマートフォンであっても一部のアホな端末が発狂し、通話用の位置登録を死ぬまで繰り返してバッテリを無駄にすり減らすだけで圏外や3Gのみにならずに済むのです。

LTE onlyで通話を殺せッ!

では電話機の本分は通話であることに固執して、ユーザの意図を無視した上に電波を完全に見失ってしまうアホの子にはどうしてあげれば思い通りに動いてくれるのでしょうか? それがLTE onlyです。こうすることによって3Gが見えなくなってしまうので、いくらアホの子でも通話用の位置登録をしようとは思わなくなります。このためauのSIMでもLTEが普通に使えるようになるのです。
※一部の端末はauのLTE網と相性が悪くLTE onlyにしても電波を発見できなかったり、3Gでの位置登録に成功してからLTEでの登録をするためauのLTEが使えないこともある

IngressのためにSMS認証したいんだけど

諦めてください。少なくともVoLTE対応端末じゃないと期待が持てません。au自身も他社との互換性のない3G規格であるCDMA2000に見切りを付け、他社と違ってVoLTEが始まるより前に “通話の一機能である” SMSをLTE上で行うように仕様変更しています。再三SMSが “通話の一機能である”と説明していることから解るように、LTE上で提供されているSMSサービスを利用するにはVoLTEで使っているサーバ、IMSへのSMS利用申請を行う必要があります。VoLTE非対応の機種でも “SMSをLTE上で行う” という
ボタンがLTE onlyとする裏設定画面の中に存在しているのですが、このボタンの中身はスッカラカン、何も意味を成さないという場合が非常に多く、まったく持って信用できるモンじゃありません。

あ、緑は死んでおいてください。急進的な変化はいつの世も混乱しか招かないので

参考文献

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