MR04LN/05LNでau系MVNOのSIMが使えない場合がある話
はじめに
以前からNEC製ルーターのAterm MR04LNおよびMR05LNにおいてau系MVNO(mineo, UQ mobile, IIJmio等)が使えない場合がある件について話題になっていましたが、先日のIIJmio meeting#14においてこの問題の発生原因が発表されました。
どうやらこの問題は開封直後のau系MVNO SIMを上記ルーターに刺した場合に起こるようです。
対処方法
ルーターの設定から国際ローミングをオンにしましょう。
海外に出かけたときに使う|Aterm®MR04LNユーザーズマニュアル
また、MR05LNではこの問題に対処済みのファームウェアが公開されています。最新のファームウェアにアップデートしてください。
原因
一言で言うと悪いのはNEC製ルーターの仕様です。大まかに説明しますと、開封直後のSIMはRPLMNで指定されている接続先に接続するのですが、au系MVNO SIMのRPLMNは44050になっているのに対し、SIMのHPLMNが44051-であるため(RPLMNとHPLMNが異なるため)、端末ははじめに44050にローミング在圏しようとします。
ここで国際ローミングがオフの時、
- 通常の端末
(国際ローミングがオフであったとしても)44050にローミング在圏しようするが、44050には在圏できないためにFPLMNに44050を追加して44051に接続→通信できるようになります。
- MR04LN/MR05LN
国際ローミングがオフなので、44050にローミング在圏できない→圏外
というのがおおまかな原因です。
なお、RPLMN(Registered-)は最後に接続したPLMNのことですが、開封直後のSIMにもRPLMNは製造時に指定されています。
また、FPLMN(Forbidden-)は名前の通り、接続を禁止するPLMNを指定したものです。
詳細な解説はIIJmio meeting #14の資料(p.55-)をご覧ください。