地方都市でも3.5GHz帯の準備が進んでいます

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

静岡県静岡市へ行く機会があったので、ぶらぶら散歩がてら基地局をみてきました。
思った以上に3.5GHz帯の整備が進んでいたので、まとめておきます。
お散歩ついでで粗がありますが、何卒ご容赦ください。

ドコモ

以前からスモールセルはちょこちょこ建っていました。

今回は、鉄塔局や建物の屋上の局に3.5GHz帯が追加されているのが確認できました。

鉄塔局では無線機を確認できました。富士通製のRRE(Remote Radio Equipment, 光張出し装置)で、銘板は確認できませんでしたが、最大出力19Wの『BS-3201形35G RRE』と思われます。[1]

技適番号:001-A07224

工事設計認証を受けた特定無線設備の型式又は名称:BS3201形BDE(F)BS3201形35G-RRE2(F)BS3201形35G-RRE2(F)-3.5G基地局装置

電波の型式、周波数及び空中線電力:20M0X7W 3490~3510MHz(100kHz間隔201波) 2.39~19W

アンテナはマクロセル用の利得重視タイプのアンテナで、3セクタ用、ブランチ数は2(2MIMOまで対応)です。[2]

 

また、ストリートセルも増えていました。アンテナは”マクロセル用アンテナ”(鉄塔局に用いられるビームが鋭く高利得なアンテナ)で、都内ではなかなかお目にかからない構成です。
人通りの比較的多い商店街だけ細長くエリア化しようというのは確かに合理的だと思います。
この局で使われていたのはマクロセル用の設置性重視タイプのアンテナで、同じくブランチ数は2(2MIMO)ですが、2本スタックすることで4MIMO対応にしていました。

SoftBank

8本槍に3.5GHz帯が追加されていました。[3]
よって、この基地局は1.9(PHS)/2.5(AXGP LTE B41)/3.5(LTE B42)GHz帯の3バンド対応になります。
3.5GHz帯の無線機はZTE ZXSDR R8978Tで8MIMO対応、アンテナは日本アンテナ ANAT6017

1局は幹線道路沿いですが、もう1局は住宅地でしたので、まんべんなく3.5GHz帯のエリア化を進めているのかもしれません。

技適番号:005-101163

工事設計認証を受けた特定無線設備の型式又は名称:ZXSDR R8978T

電波の型式、周波数及び空中線電力:20M0X7W 3570~3590MHz(100kHz間隔201波) 0.625~5W. 0.625~10W

急いでるのは新しいiPhoneのため

2017/9/13に新しいiPhone 8/8 Plus/Xが発表されました。そして、国内で扱われるモデルはTD-LTE Band 42に対応しています。[4,5]特に、iPhone 8/8 Plusの2機種はB42を含むCA(キャリアアグリゲーション)に対応しており[6]、高速・安定した通信を謳うにはエリア化が欠かせません。

参考リンク

  1. 技術基準適合証明等を受けた機器の検索 | 総務省 電波利用ホームページ
  2. テクニカル・ジャーナル Vol.24 No.2 | NTTドコモ
  3. AXGPのアンテナまとめ(ピコセルもあるよ) | Gadget and Radio
  4. iPhone 8/8 Plus – 仕様 – Apple(日本)
  5. iPhone X – 仕様 – Apple(日本)
  6. 最新ネットワーク技術 4CC CA提供開始!| au

あわせて読みたい記事

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

ほりぴー
アマチュア無線好きとケータイ好きが合わさって携帯基地局好きになりました。